地政学の規制的リスク
地政学における規制的リスクは、国際関係に大きな影響を与える要素です。このブログでは、貿易や環境問題などの規制が国際政治に及ぼす影響を調べまとめてみました。
地政学の規制的リスク
地政学と学び調べると「地政学の規制的リスク」というキーワードを見つけることができました。
規制と地政学何が関係あるのか、地理（国の地域）と規制はどうして繋がるのか、
そこで規制的要素を俯瞰してみると、地政学における「規制的」な要素は、国家や国際機関による法的、政策的な規制が国際関係の影響を与えるものだということがわかりました。
規制的リスクを具体的にあげると、貿易、環境がまず考えられます。
規制は国ひとつではなくグローバルにみる必要があるため地政学と関係してくるのでしょう。
また各国における国際的な標準設定、多国間協定なども関わる国以外にも広がります。
例えば、中国と米国の協定があるとすれば、周辺国である日本や韓国にも影響をしてくるということです。
もちろん国内政策も国際関係へ影響してきます。
最初の章ではざっくりと俯瞰してみましたが、各国の規制または二国間の規制は地政学的なリスクと機会を形成することがわかりました。
それでは、つぎの章では規制的リスクを国という視点（事例）で見ていきます。
地政学の規制的リスク具体例
地政学における「規制的」リスクをより具体的な例を挙げると、次のような事例が考えられます。
アメリカ合衆国と中国の貿易
アメリカが中国製品に高い関税を課し、中国も報復措置を取った。この動きは世界経済に広範な影響を与えました。
日本を基準に考えると、日本は中国から見るとアメリカよりの国です。
アメリカへの報復措置は日本も対象に入っていた可能性があるのですが、このことが中国の一帯一路制作を強めることとなります。
一帯一路政策はざっくり伝えると中国のための経済圏です。
この政策は、地政学的な影響が出てくる可能性があります（地域紛争や環境問題など）
欧州連合（EU）のデータ保護規制（GDPR）
GDPRの導入は、全世界の企業がEU内の個人データを扱う際に厳格な規制に従わなければならなくなった。これは、デジタルビジネスや国際データフローに大きな影響を与え続けています。
GDPRというと、デジタルだけの問題に見えますが、デジタルの上にある商取引（ECサイト）などは影響を与えます。
影響を受けたECサイトは、ヨーロッパへの販売を制限せざるおえない可能性があります。
これは貿易にも影響を与えます。
このGDPR規制についての影響でデジタル地政学という言葉も生まれています。
デジタル地政学の中の日本 国際経済連携推進センター 国際情報戦略研究部長・主任研究員 横澤 誠
ロシアのエネルギー供給と欧州の依存性
ロシアはヨーロッパの主要な天然ガス供給国であり、その供給に対する政治的な操作は欧州経済に大きな影響を及ぼす可能性がああります。
最近ではウクライナ問題。この問題は裏側ではエネルギー問題があるとのことです。
エネルギーの規制をロシアが政策行った場合は、ヨーロッパ主要国は影響を受け、（すでに受けている）ひとつの国が規制をすることで多国が影響を受けるという点では、地政学的が直接的な緊張関係を作っていることがわかります。
あえてこの内容を地政学のひとつとして考えることもできるが、規制をしたことへのリスクを考えると、地政学の中の規制的なリスクとして分類した方がわかりやすくなる。
規制リスクは地政学と関係あるのか
最初地政学と規制的リスクの関係がわかりづらく、実感がありませんでした。
しかし事例を読むと「規制リスク」と地政学の関係性が見えてきます。
地政学は地理的影響に政治がのっかった学問ということをお伝えしました。
規制は政治の上になりたつものですので、地政学における規制的リスクについて理解はできます。
経済という視点で考えた場合、多国の規制が自国は自分の生活にどのように関わってくるのか、
考えてみると、私達のすすむべき将来がなんとなくみえてきませんか？
（どうしたらいいかという意味で）
規制で広がる世界のリスク
ひとつの国と地域の規制が世界に広がる。
昔は、ひとつの国の規制はその国ものだけでしたが、グローバルな現代はそうはいきません。
経済、貿易、環境問題すべて国を超えています。
例えば原油国が石油に規制をかけると、水路となる海峡が過疎化します。
つまり船が運行されなくなると、船で働くひとはもちろん、途中の港も影響をうけます。
石油の量が減ると、ものが生産できなくなり、世界中が不景気となります。
例えば、世界の食料のシェアを持っている国が異常気象で作物がとれなくなり輸出規制をかけると、
食料が行き届かなくなります。
この規制は目に見えるモノへの規制なのでまだまし。
これからは目に見えない「サイバー」が地政学へ影響を与えるようになり、規制へとすすみます。
サイバーリスクについては他のブログでお伝えいたします。
地政学の規制リスクまとめ
ここでは、地政学の規制的リスクをしらべ、まとめたことで重要性がみえてきました。
国家や国際機関による規制が、貿易や環境問題などさまざまな分野で国際関係に影響を与えています
米中貿易摩擦やEUのデータ保護規制（GDPR）、ロシアのエネルギー供給問題など、具体的な事例を通じて、規制が地政学的なリスクと機会を形成していること、また、規制的リスクが国際政治に及ぼす影響を理解することで、グローバルな視点からの対応策を考える必要性です。
このブログを参考に、地政学を理解していただき、興味を持っていただければと思います。
